ローカルイベントに必要な、楽しさの成分
地域のコミュニティに関わるプロジェクトの目的を考えていくと、どうしても「課題解決」の要素を外すことは難しいです。
今仕事をしているひばりが丘団地でも、高齢化率は40%以上にもなり、自治会でも「地域の担い手」を必要としています。
また、そんな担い手となる若い人を増やすにも、例えば「知り合いがいない地域に引っ越しても子育ての悩みを解決できる場がないと不安・・・」というような、地域の抱える課題を耳にしたります。
そういった想いを聞きながらぼくらコミュニティデザイナーは、人の出会いを創出しようと地域の方を交えたトークイベントや、ちょっとしたパーティーを開催したりするのですが・・・どうしてもそのイベントの正当性とか、意義みたいなことを押し出してしまうことがあります。
果たしてそれで参加者の方は自分たちの想いを汲み取ってくれるのか。そんなことを思っていた矢先、昨日はこんなイベントに参加しました。
アサゲニホンバシ・ヒルズブレックファースト・としま会議・コウトーク 東京の各エリアで活動する4つのローカルイベントオーガナイザーが集結!それぞれの活動を紹介するとともに、ローカルイベントのつくりかたとこれからについて語り合う一夜! - LOCAL EVENT TALK【トーキョー発ローカルイベントのつくりかた】 | Peatix
4つの地域で開催されているゲストトークイベントについて、それぞれの企画の運営者の方々にその運営ノウハウや地域への想いについてお話を聞く事ができました。
その中で、としま会議を運営する中島明さんは、運営で心がけていることを「正しさよりも楽しさが重要」と話していました。
まちのプレーヤーは楽しさに集まってくる?
特に印象的だったのは、中島さんの「地域の活性化を謳っているようなイベントに地域活性につながるような人が来てくれるわけがないと思っている」という話。これには自分も膝を打ちました。
たしかにプロデューサー気質の人が集まってばかりでは、まちを楽しくするプレーヤーが集まらないと普段の暮らしは豊かにならない。夕飯を食べに来るテンションでやってきて、そこで思わぬ出会いが生まれる・・・といった流れのほうがいいのかもしれません。
また、過去に自分もインターンでお世話になっていたstudio-Lの山崎亮さんも、同じような話をされています。
課題解決に対するアプローチを考えると、どうしても「こうあるべき」という“正しさ”が先行してしまいがちですが、“正しさ”のためだけに動ける人はそんなに多くない。 逆もまた然りで、“楽しさ”があれば、人はどんなに難しい課題に対してでも、自発的に試行錯誤できるんです。課題解決のプロセス上に、“楽しさ”を見出して提示していくことが、コミュニティデザインのカギになるなと実感しています。
コミュニティデザイナーの役割は、“楽しさ”と“課題解決”をつなぐこと――studio-L・山崎亮さんのまちづくり - ご近所未来ラボ by ご近所SNSマチマチ
なるほど。
正しさで動ける人よりも、楽しさによって自発的に動く人のほうは多い。 「正しさ<楽しさ」はローカルイベントもそうですし、地域活性に関わるプロジェクトすべてにつながる話なようです。
ではその「楽しさ」とは何なのか。どんな事柄に人は暮らしを「楽しい」とお思えるのか。これから検証していく必要がありそうです。
自分も引き続きまちにわ ひばりが丘でローカルな魅力を感じてもらう企画をつくっていきますが、意義よりも先に「楽しい」「おもしろい」「かっこいい」と思ってもらえるようなイベントデザインを心がけていきたいと思います。
それでは今日はこのへんで。
ひばりが丘団地エリアの「街に和」を描く、まちにわ ひばりが丘の概要はコチラ↓ machiniwa-hibari.org