いなたいショーケース

反射的に投げ込んでいく実験です

理論より、現象を。

今日見たこのnoteが素晴らしかったです。   note.mu   デザイナーは様々な人の視点を持っておくといいですよ、という趣旨。まさにそのとおりで、サービスやプロダクトデザインの仮説検証において「お年寄りだから電子機器の操作に弱い」みたいな視点は固定的かもしれない。それを疑えないのは、ある種の機会損失かもしれないんですよね。

デジタルネイティブだから〜」「おじさんだから〜」みたいに主語を大きく扱う話も要注意だと思っています。仮説を立てることは重要だけど、事象を一緒くたにまとめて、無理につなげて、それを闇雲に理論として扱うのは、現象をつぶさに捉えられなくなってしまう。

最近も脱・没個性的存在を目指して、Twitterで独自的視点(に思える)ノウハウやtipsまとめを分散的に広げて、自分のエンゲージメントを高めようとしている人が目につきます。

それはポジションをとるためには必要かもしれないけど、スキルの成長やキャリアアップと結びついているのか、少しモヤモヤしています。そんなに急いで結論を出さなくてもいいんじゃないの、と。



話はそれるかもしれないですが、先週、大学時代の恩師に会いに行きました。  

大学時代のゼミ担当教員だった松井先生は社会心理学の分野でも多くのテーマで研究をされていて、御本人は自身を飽き性だと言っていたけど、未踏の分野に向かってどんどんと足を踏み入れていく方だった。もちろん先人へのリスペクトは忘れずに。

そんな先生が言っていたことが、「最近は大学院生が理論に偏重しがち」ということでした。  

アカデミックなキャリアのことについてよく知らないけど、研究で食べていく難しさはよく聞きます。学費免除や奨学金の取得で苦労している友人も知ってる。それでも、ポジションを狙って論文に理論が並びがちなのは、少し悲しい気もするんですよね。

ぼくの仕事は住民の方と一緒に、理想のまちの姿を目指して、企画や仕組みを一つひとつ形にしていくお手伝いです。時間はかかるし、もっと事例から抽出した成功パターンとかパッケージを作って、それを地域に当てはめて進めていけたらとても効率的だと思いますが、それを目指すつもりはありません。横展開していくことが目的ではないからです。
(そもそも「まちづくりに勝ちパターンは無い」という意見もあるでしょうね)

綺麗事と言われるかもしれませんが、ぼくはそれで良いと思っています。酒蔵の職人がお米が発酵する過程で温度や米の状態をじっくりと見つめるように、自分たちも一つひとつの現象に向き合っていきたいです。

まちは人であるし、人はいきものなので。

★☆★

そんなじっくりまちと向き合っている(?)弊社で採用募集しています〜
話を聞きたい、という方もよろしければ田中までご連絡ください!

ネクストバッターズサークルに立つ

 #平成最後の恥さらし


2016年12月28日 14:42

少し感傷的になっているのは、この直前に会社の上司と代表とで会議をしててダメ出しされたから。この時も、今も言われることは変わらないのがヤバイ。

「もっと早め早めに計画を立てて実行していかないと」
「だめならもっと早めに言わないと」

この2点に尽きる。

プロジェクトの遂行段階で問題が起きると、どう対処していいかわからず、パニクって放置。その後進捗を聞かれるとその場は何事もなかったように取り繕い、裏で間に合わせるために必死に頑張る。

しかしどうにも間に合いそうにない。どうしようもなくなって周囲のメンバーに泣きつく。当時からそんな繰り返しでした。

個人の資質がわかると言われるストレングスファインダーで出たぼくのTOP5(表出頻度の高い思考・行動)が「個別化」「最上志向」「収集心」「適応性」「ポジティブ」なんですが、見事に短所となって発揮されている例。

・細かい品質にこだわりすぎて生産性が下がる。
・計画を立てるのが苦手で、日々の出来事に流されてしまう。
・予測可能なことや同じことが続くと飽きる。
・仕事がアバウトで雑。
・嫌なことや問題から目を逸らす。
・アウトプットを意識しないと、インプットをし続けてしまう。
(※参考)
jibun-compass.com

計画をする段階の工数見積もりが下手。そしてなんと言ってもアウトプットの数が圧倒的に足りない・・・

SNSを見れば、バッターボックスに立って輝かしく活躍している仲間がたくさんいるけど、ぼく自身は球場の土を踏めていない。ベンチから見る、豪速球をほうられている仲間の姿を自分と重ねてビビっているだけ。

ナイター照明で照らされたバッターボックスにはすぐに立てなくても、隣にあるあの丸い、ネクストバッターズサークルに立ってみたいな。今からでも。

#平成最後の恥さらし 〜もう一度、あの日の交差点で出会う〜

先日ご縁あって関西に行くことがありまして、滋賀→京都→大阪てな具合で旅行を楽しみました。

その道中、TwitterでZINE特集を開催中ということで「泊まれる雑誌」こと「MAGASINN KYOTO(マガザンキョウト)」に足を運びました。

magasinn.xyz

マガザンの説明は省きますが、おしゃれ&店員さんが良い人だったことが最高だったので、また京都に泊まるときには利用させてもらいたい。

さて、目的としてはZINE特集。何よりテーマにビビっときた。

最近お世話になっているカウンセラーの方と話していくにつれ、今自分に必要なのは、「恥」とか「失敗」みたいな目を背けたくなるようなことを積極的に公に出すチャレンジだと感じていた矢先でした。

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https://magasinn.xyz/article/2018/11/22/zine/

テーマが、

「平成最後の恥さらし」

これはこれは最高な特集じゃないですか? 

個人の趣味で作る雑誌であるZINEが恥ずかしいものなのかと言われると、必ずしもそうじゃないけど、自分をさらけ出すって意味では開放感がすごい。オープンマインドへようこそ。

いいですよね、「平成最後だしね、全部手の内晒しちゃおうか!」みたいな。冥土の土産にしまっておくより、何でもかんでもHEISEIの名のもとに精算してしまうのが今の時代にも合ってるかもしれない。エブリシング・コンテンツ時代だから。

関東、関西で集められた多くのZINEの中から、自分の恥をさらすにうってつけの本を物色していたところ……見つけました。

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2016年秋に発売したインディペンデントマガジン『EMOTIONAL LOVE』。その編集長である綿貫大介さんの一冊『もう一度、春の交差点で出会う』です。

そんな「エモい!」と言わせるカルチャー誌の作り手によるZINEの中身は、20代後半以降の年代では毎日書いていた人もいるであろう「mixi日記」のリメイク。当時の日記の内容それぞれに、振り返り注釈を副音声コメントとして付け加えた日記集です。

とにかく20歳頃の綿貫さんの書くエモい日記に悶絶しました。こんな感受性があったら(というか感性の表出をSNSに書き残すことができていたら)、大学時代の卑屈さは薄らいでいたのかも。 最高なのでぜひ読んでみてほしいです(東京でも大きい書店に置いてあるはず)。

自分も注釈してみる

面白い本からヒントをもらったので自分でも試しにやってみます、振り返り注釈。恥さらし。当時mixiよりもTwitter派だったので、twilogから昔のツイートを引っ張ってきて、平凡な記憶を掘り起こしてみようというチャレンジです。

一発目はこれを書いている2018年12月19日の8年前、2010年12月19日のこのツイートです。

だん。って、言ってた。笑

こんなわかったフリをしたようなツイートをしてるやつは、だいたい何も腹落ちしていないよなぁ……我ながら中身がない内容で恥ずかしいですが、以下注釈。


2010年12月19日 20:25

※①「それでも運命にイエスという。」……盟友小川光一くんと、医師葉田甲太さんによるカンボジアエイズ病棟を舞台に撮影されたドキュメンタリー。全国の学生団体とコラボして上映会を実施していった。この日は関東で上映会を実施する予定の学生が集まるミーティングの日だった。

※②WorldFut……「サッカー×国際協力」をテーマに活動しているチャリティ学生団体。当時所属して大学の支部なんかを立ち上げた頃でした。カンボジアの農村地帯に住む子どもたちを支援していたので、なんか絡めようと思ってたんだと思う。

今思うとWorldFutはフットサル大会やサッカーのパブリックビューイングを実施するスタイルのチャリティ団体だったので、サッカーに関係のない映画上映会はチャレンジングな取り組みだった。「カンボジア」くらいしか共通キーワードが無く、完全に自分がやりたいと思って名乗り出た持ち込み企画。

上映会を「なぜやるのか」の理由さえも他のメンバーに伝えきれてなくて、この頃から自分だけが浮いていたのも思い出す。かっこいいイベントが主催できる何者かになりたかったし、誰かに認められたかったんだろうと思います……19歳の私。

結局自分が主催する上映会は東日本大震災の影響をモロに喰らって中止に。しかし、震災が起きてからも、被災地支援関係で光一くんとは縁が続き、1年ほどシェアハウス仲間でもあった。今でも尊敬する友人の一人。


書いていると恥ずかしいことがどんどん思い出がどんどん出てくるけど、せめて平成の間はちょこちょこ書き連ねようと思います、ちょこちょこと。

「誰のために?」

自分が満足するためです、こんなもの。

2017年よく聴いた曲まとめ(邦楽/アイドル)

年が明けてしまいました。昨年もその一年によく聴いた音楽をまとめていたのですが、今回もまとめてみました。今年も邦楽のみ!


今年メインで使用したサービスはSpotify。プレミアムユーザーになっているので、移動中に延々と流し聞きした中で気に入った曲を後日YouTubeで検索し、ビジュアル含めていいなと思えたらそれをリピし続けるスタイルです。


ミーハーなアルゴリズムが出ちゃっている選曲なので死ぬほど恥ずかしいですが、自分のその頃の気分とか仕事への姿勢とか、はたまたプライベートのハッピーさとかが現れてくるので、記録のためにとりあえず備忘録です。リンクは基本YouTubeを張っているので、お時間あればお聞きくださいませ。むちゃくちゃ長くなってしまいましたのでご注意を。


※今年は邦楽/アイドル/邦楽アルバムという3種を羅列しました。
(昨年はアイドルをまとめられなくて後悔した)

邦楽

ねごと「dancer in the HANABIRA」

www.youtube.com

イントロから泣きそうになる、BBS中野さんとのタッグ。こういうのも似合う人たちなんやなぁと、ねごとの変化をヒシヒシ。


赤い公園「恋と嘘」

ボーカル佐藤さん抜けちゃって悲しいです。西東京・多摩六都はMrs. GREEN APPLEしか残ってない。笑


MIYAVI vs 三浦大知「Dancing With My Fingers」

www.youtube.com

いろんな意味でダンシング・ヒーローこと三浦大知。MIYAVIは本当に相手を引き立たせるなぁ。もちろん本人のカッコよさあってのことだけど。 MV監督は三池崇史さん。


DAOKO × 岡村靖幸「ステップアップLOVE」


chelmico「Highlight」

www.youtube.com

チェルミコ。MVは2人が撮影にかこつけて行きたかったタイにて。今トップクラスに格好いい女性HIP HOPPERかなと思う。


sui sui duck「think」

聞けてないけど、たぶんアルバム全部いいと思う。


向井太一「FLY」

www.youtube.com

「ギュッとした竹内涼真」こと向井太一。この曲はファンクなテイストがありつつ爽やか。


シンリズム「春の虹」

ぼくりりくんと同年代。天才かよ。


ジャンク・フジヤマ「僕だけのsunshine」

山下達郎にしか聞こえなくて草


思い出野郎Aチーム「ダンスに間に合う」


KICK THE CAN CREW「千%」

復活嬉しい!


スチャダラパーとEGO-WRAPPIN' 「ミクロボーイとマクロガール」

MVに出てるのんさんが可愛いです


DATS「Mobile」


Special Favorite Music 「スタンドバイミー」

www.youtube.com

1stシングルの時に「ACCやLucky Tapesの二番煎じ」「シティポップ飽きた」「底が浅い」とかビビるほど揶揄されまくってたけど、2ndアルバムは文句なく良いと思いますぞよ


EMI MARIA「Lost In Tokyo」

出産を経て復活!


アイドル

結構アイドル楽曲大賞とかぶってて恥ずかしいんですが、本当に聴いているのでご勘弁を・・・


ときめき♡宣伝部「どどどどどりーまー」

作詞がなぜか武井壮、作曲ヒャダイン


大阪☆春夏秋冬「New Me」

たまたま生で見たら結構可愛いかったんですけど、曲聞くとパンチと大人びた感じのR&Bでハマりますね


Task have fun「3WD」

www.youtube.com

むちゃくちゃ評価高いですよね。アイドル楽曲大賞(インディーズ/地方アイドル楽曲部門)にもなっているように、2017年で一番「発見」された3人組。ライブ楽しそう。個人的には「マーブル色の気持ち」のメロディーでさらに揺さぶられた。


アイドルネッサンス「前髪」

2017年のインディーズ/地方アイドル楽曲部門で2位。作詞作曲はベボベ小出祐介さん。2018年はどんな展開を見せるのか


リリカルネッサンス「The Cut」

www.youtube.com

2017前半で一番聴いたアイドルソング。一個前に紹介したアイドルネッサンスが、後述するlyrical schoolリリスク)との期間限定でコラボしたユニット。曲はこれまたBase Ball BearとRHYMESTERが2013年にコラボしたもの。原曲すごく好きなんですけど、カバーもアイドルらしさのあるアレンジで、爽快感があって良い。

リリスクはこの後、2017年の春にメンバーが4人抜け、その後3人が加入し新体制に。


lyrical school「連れてってよ」

で、新体制になってからのリリスク、普通にスキルが安定していておそるべし。。。不安定さが減り、心地よさが高まっていて、両A面のもう片方「CALL ME TIGHT」も良すぎる。やっぱりアイドルラップ楽しいな、と改めて感じました。


BiSH「My Landscape」

BiSHのイメージが大きく変わった。MVの世界観が良くて、楽曲大賞をとった「プロミスザスター」より自分はこっち。


私立恵比寿中学「なないろ」

www.youtube.com

松野さんの悲しかった出来事もありつつ、その後出てきた曲がどれも8人目を匂わせてしまって泣いちゃいそうになりますが、こちらは作詞作曲を池田貴史さん。

たむらぱんが提供した「感情電車」もいいし、最近出た「シンガロン・シンガソン」 のポップ加減も楽しい。 残念ながらつい先日もう一人「転校」になってしまいましたが、2018年にも期待!


虹のコンキスタドール「†ノーライフベイビー・オブ・ジ・エンド†」

ダンス☆マン編曲さすが!


つばきファクトリー「初恋サンライズ」


Juice=Juice「Fiesta! Fiesta!」

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MVのセンスがキツくてライブ映像をそのまま公式にしてほしいと思うほど、7人の歌い姿が格好いいのです。今年加入した2人、段原ちゃんの第一声のインパクトと、歌い慣れていくうちに顔付きが変わってきたやなみんの空気感が、本当にいい影響を与えていると思う。ライブの度にクオリティの上がるパフォーマンスは今年も注目。


モーニング娘。'17「ジェラシー ジェラシー」


℃-ute「ファイナルスコール」

Team ℃-uteおつかれさまでした!


乃木坂46「インフルエンサー」

レコード大賞とりましたね。ヤンヤヤンヤ言う人もいますが、これから胸を張って代表曲と言えるものができたことがまず嬉しい。西野さん・白石さんのWセンターの間から一際目立つパフォーマンスを見せていた伊藤万理華さんが卒業してからは、そのポジションでは中田花奈さんが妖艶(?)な表情とダンスを披露することが多くなりそうです。


欅坂46「風に吹かれても」

www.youtube.com

MVに関して言うと、完成度ではアイドルソングでは2017年トップだと思ってます。ただ、パフォーマンスがなかなかハッピーに披露できない状況が多いようで、その度アイドル好きおじさんは辛くなります。。。

表現力もいいけど、笑顔で幸せそうに歌って踊るのが一番だと思うんですけどねぇ。。。


邦楽アルバム

CHAI 『PINK』

www.youtube.com

今年大活躍。“コンプレックスはアートなり”はさすがです。

マナ ごめん、よくわかんないよね(笑)。今回のアルバムにも「ほれちゃった」って言う餃子をテーマにした曲があるけど、餃子って、包んでるじゃん。すごく優しくて、温かいよね。CHAIも餃子みたいにみんなを包みたいの。その意識は強くなっとるかもしれん。
ユウキ 餃子みたいに包めば、なんだっておいしいもんね。同じようにCHAIも、すべてのコンプレックスを包んであげたい! 私たちにもコンプレックスはたくさんあるし、絶対みんなコンプレックスってあるけど、「大丈夫だよ」って言いたい。
ユナ 深い愛で包みたいね。
CHAI「PINK」インタビュー|コンプレックスを包んであげるよ

PINK※CD+コンプレックス図鑑(豪華ブックレット)

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Mondo Grosso 『何度でも新しく生まれる』

満島ひかりさんも良かったし、齋藤飛鳥さんも良かった

何度でも新しく生まれる(DVD付)

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OKAMOTO'S『NO MORE MUSIC』

NO MORE MUSIC(初回生産限定盤)(DVD付)

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tofubeats『FANTASY CLUB』

FANTASY CLUB

FANTASY CLUB


フィロソフィーのダンス『THE FOUNDER』

www.youtube.com

2017年後半に聴きまくっていた一枚。ハズレ曲なし!アイドルドメインでぶちかますファンク。「この4人でこそ!」と思える声色&キャラの多彩と、70年代〜80年代ルーツの楽曲バランスが癖になりまくり。

ハル:活動していく中で、各々が自分の立ち位置をどんどん理解して深まってきてるのかなと思うんです。それもあるのかなと思いますね。最初のシングルとかは誰が誰だか分からないぐらい声が近くて、普通のアイドルさんと同じぐらいの女の子の声だと思うんですけど、その頃の歌と今回のセカンドアルバムを聞き比べると、もう全然違う人たちの歌に聞こえるんじゃないかな。
フィロソフィーのダンス 新アルバムを本人が全曲解説

今一番ライブに行きたいアイドルです。ちなみにおとはす(黄)推し

THE FOUNDER

THE FOUNDER


ビッケブランカ『FEARLESS』

FEARLESS (DVD付)

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PAELLAS『D.R.E.A.M.』

D.R.E.A.M.

D.R.E.A.M.


女王蜂『Q』

www.youtube.com

本人たちが話すとおり、まさに女王蜂の最高傑作。2017年の個人的ベスト。

一曲目は美しい朝日が射す中の出発の時を感じさせる「アウトロダクション」から始まって、「DANCE DANCE DANCE」や「失楽園」はさすがのダンスグルーヴ。そして、表題の「Q」から続くラスト3曲が終わるまで、目(耳)が離せない。

噛みしめるように、一曲、一曲を聴いていくと自分の中の少年性・少女性がクロスする部分があったり、フィクションなのか実体験なのかわからない部分もあったり。様々な想造を巡らせながら、何回もループさせて自分なりに解釈する楽しみが詰まっている一枚です。

Q(初回生産限定盤)(DVD付)

Q(初回生産限定盤)(DVD付)

邦楽だけでもミーハー心発揮していろいろ聴いてた一年でした。でも特にファンク、ソウルっぽい曲が改めて好きなんだなーと実感。 2018年は現場も行けるといいな!

では!

(1/5 19時追記)

ローカルイベントに必要な、楽しさの成分

地域のコミュニティに関わるプロジェクトの目的を考えていくと、どうしても「課題解決」の要素を外すことは難しいです。


今仕事をしているひばりが丘団地でも、高齢化率は40%以上にもなり、自治会でも「地域の担い手」を必要としています。

また、そんな担い手となる若い人を増やすにも、例えば「知り合いがいない地域に引っ越しても子育ての悩みを解決できる場がないと不安・・・」というような、地域の抱える課題を耳にしたります。


そういった想いを聞きながらぼくらコミュニティデザイナーは、人の出会いを創出しようと地域の方を交えたトークイベントや、ちょっとしたパーティーを開催したりするのですが・・・どうしてもそのイベントの正当性とか、意義みたいなことを押し出してしまうことがあります。

果たしてそれで参加者の方は自分たちの想いを汲み取ってくれるのか。そんなことを思っていた矢先、昨日はこんなイベントに参加しました。


localeventtalk.peatix.com

アサゲニホンバシ・ヒルズブレックファースト・としま会議・コウトーク 東京の各エリアで活動する4つのローカルイベントオーガナイザーが集結!それぞれの活動を紹介するとともに、ローカルイベントのつくりかたとこれからについて語り合う一夜! - LOCAL EVENT TALK【トーキョー発ローカルイベントのつくりかた】 | Peatix

4つの地域で開催されているゲストトークイベントについて、それぞれの企画の運営者の方々にその運営ノウハウや地域への想いについてお話を聞く事ができました。


その中で、としま会議を運営する中島明さんは、運営で心がけていることを「正しさよりも楽しさが重要」と話していました。

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まちのプレーヤーは楽しさに集まってくる?

特に印象的だったのは、中島さんの「地域の活性化を謳っているようなイベントに地域活性につながるような人が来てくれるわけがないと思っている」という話。これには自分も膝を打ちました。

たしかにプロデューサー気質の人が集まってばかりでは、まちを楽しくするプレーヤーが集まらないと普段の暮らしは豊かにならない。夕飯を食べに来るテンションでやってきて、そこで思わぬ出会いが生まれる・・・といった流れのほうがいいのかもしれません。


また、過去に自分もインターンでお世話になっていたstudio-Lの山崎亮さんも、同じような話をされています。

課題解決に対するアプローチを考えると、どうしても「こうあるべき」という“正しさ”が先行してしまいがちですが、“正しさ”のためだけに動ける人はそんなに多くない。 逆もまた然りで、“楽しさ”があれば、人はどんなに難しい課題に対してでも、自発的に試行錯誤できるんです。課題解決のプロセス上に、“楽しさ”を見出して提示していくことが、コミュニティデザインのカギになるなと実感しています。

コミュニティデザイナーの役割は、“楽しさ”と“課題解決”をつなぐこと――studio-L・山崎亮さんのまちづくり - ご近所未来ラボ by ご近所SNSマチマチ

なるほど。

正しさで動ける人よりも、楽しさによって自発的に動く人のほうは多い。 「正しさ<楽しさ」はローカルイベントもそうですし、地域活性に関わるプロジェクトすべてにつながる話なようです。


ではその「楽しさ」とは何なのか。どんな事柄に人は暮らしを「楽しい」とお思えるのか。これから検証していく必要がありそうです。


自分も引き続きまちにわ ひばりが丘でローカルな魅力を感じてもらう企画をつくっていきますが、意義よりも先に「楽しい」「おもしろい」「かっこいい」と思ってもらえるようなイベントデザインを心がけていきたいと思います。

それでは今日はこのへんで。


ひばりが丘団地エリアの「街に和」を描く、まちにわ ひばりが丘の概要はコチラ↓ machiniwa-hibari.org

許容と約束のまちづくり

先日はこちらのイベントに伺いました。

アーツ千代田3331(以後3331)がオープンしてから7周年ということで開催されたイベント。3331は千代田区の持ち物でありながら、指定管理ではなく、事業体が賃料を支払う形の民間運営を選んだところがハイライトですね。

今回のイベントもその運営スキームが全国から注目されているという話がある中で、行政マン向けのリノベーションまちづくりの意識付けがメインでした。(おそらく)

 

その話の中で自分が気になったのは、スピーカーの清水義次さんが強調していた「(3331モデルは)東京だからできる、アート施設だからできるのではなく、パブリックマインドを持った担い手がいることが重要」という話です。

担い手に出会う偶然がすべて?

スキームを持ち帰ればまちづくりが成功する幻想を抱いている人は最近は少ないと思いますが、一方で、「まちづくりがその地域にいるプレーヤーの素養ありき」という、どちらかというとネガティブな方向での論を耳にすることは今でもあります。人材を見つけられるかどうかは偶然の産物、と言わんばかりの姿勢ですね。

 

自分も土着的なまちづくりプロジェクトに関わっていて思いますが、「担い手の発掘・育成」は答えがあるのかどうかもわからない、本当に探求しがいのある分野です。

それだけに、地域で活動している人たちが依頼に応えてくれるかどうか、そもそも自分の事業としてフルコミットできる才能豊かな人材に出会えるかどうかの偶然に、プロジェクトの行方を委ねるのは少しもったいないな、というのが自分の考えです。(3331に関わる方々や、リノベリングのみなさんが担い手を運頼りにしているとは思いませんが)

 

もちろん偶然も縁も大切ですし、自分の関わっているプロジェクトにおいても、こんなに才能豊かな人たちがいるのかと思うことも多々あります。大手企業の役員経験者がフラッと地域の集まりに来てくれて経営的センスを発揮したりするのも、ローカルなまちづくりの面白いところです。

しかしその偶然を頼りにしながらも、民間主体という気持ちのいい言葉を盾にして、投げっぱなしにしてほしくない。受け手になるのではなく、1プレーヤーとして担い手の育成、ひいてはまちの暮らしに関わり続ける責任は、行政、デベロッパーなどの開発主にはあると思っています。

投げっぱなしの地域、ありませんか?

 

ヒントは「許容と約束のバランス」

3331モデルの特徴の一つとして、「公・民のバランス」のとれたガバナンスが挙げられます。民間事業者が好き勝手に活動するのではなく、評議委員会を設立し、その中でクオリティ・コントロールをしながら運営を行なうというものです。

アーティストたちの企画力、経営感覚の優れた人材によるオペレーション、マネジメント。人材の能力を最大限に活かしつつ、公共性も担保するための運営管理が両立できているところが、自分は3331モデルの中で担い手育成の一番のポイントになっているのではと考えています。

 

これからは都市部でも地方でも、行政(または開発主)が民間事業に対して許容性を持ち合わせながら、約束事を徹底させるコミットが大切なのではと思いました。

それでは、今日はこのへんで。

 

未来の仕事選びは「楽しい」から始まる

先日、職場近くの中学校で職業講話があり、お呼ばれされました。

 

「中学の時の自分を振り返るいい機会になるよ!」とモデレーターの人に言われたので、自分が中学校の時に何考えてたかなーと振り返ってみましたが、

あの時は本当に部活と、休み時間にする変な遊び(男6人くらいで、手をラケット代わりにして卓球のラリーをリレー形式で続け、ラリーが失敗したらそこから鬼ごっこが始まるという謎ゲーム)で盛り上がっていました。

仕事とか脳裏に浮かんだことなかった気がする。

 

そんなぼくなので、あんまり今の自分の仕事のやりがいとか伝えても面白くないよなー(ぼくが中学生だったら、やりがいとかあんまり理解できないであろう)と思って、ちょっと違う話をしました。

下は話の最後に入れた、「10年前はなかった(*1)この仕事をどうして選び、どのようにしてお金を貰えるようになるまでなったのか」という趣旨のスライド。

最近けんすうさん(@kensuu)のIVSでのプレゼン記事を読んでて、そうだよなあと。働き方が日に日に変わっていく現代で、リソースを効率よく注ぐとしたら、辛いことより、楽しいことのほうがいいよなあと、ぼくも思います。

先月開催した、現役教員と一緒に学校・教育について語り合うイベント「ここだけの保護者会」
先生たちはみんな楽しそうに仕事について話してくれた。

嫌で没頭できないよりは、のめり込んで仕事できるほうが、良いですよね。成功確率は上がりやすい。 ぼくの場合はご近所づきあいを楽しくすることが、仕事を始めた当時も、今も、何よりも楽しいと思えます。

 

以下は、スライドの続き。

まあさすがに50年間やるかどうかはわかんないですけど。 でも、このネイバーフッドデザイン(=ご近所づきあいを通じた課題解決)という仕事に直面した時、たとえ雇用されなくても、この狭い世界に飛び込みたいと思えたことは事実でした。

「遅いより速いほうがいい。」 

これは有名な「Googleの発見した10の事実」の一つですが、大学院に落ちインターンを終えて空っぽになった自分には、他の選択肢はなかった気がします。

 

今の中学生がこんなぼくみたいに追い込まれた仕事探しをする必要はないと思いますが、好奇心のまま面白そうなところに飛び込んで、それを仕事にしちゃう、みたいな未来が待っている気がしています。

大事になってくるのは、仕事にできそうな嗅覚的な要素ですかね。それも今は趣味でプログラミングしたり、メルカリで利益出したりする中で養われていったりしそうですけど。

 

数えてみたら話をした生徒たちが一回り下だったことが一番焦ったんですが、 中学生たちの未来に幸多からんことを祈っています。

 

 

*1 あったかもしれない